News

2014.06.1

草葺安全屋根改修工事

140601_O邸_01 何か春から一気に夏のようなお天気になっていますが、皆様はお体大丈夫でしょうか?

報道では熱中症の患者さんも続々出ているようですので、水分補給など、十分お気をつけください。

 

さて、今日は今お世話になっております現場のご紹介です。

 

今回の工事は、既存の茅葺屋根を覆う形で金属成形板の屋根を重ねて葺く工事で、弊社では設立以来数十年にわたって施工させていただいてきたもっとも得意とする工事であり、かつ毎回、技と心、そして持てる力のすべてを掛けて取り組ませていただいている大切な工事と言えるものです。

 

 

以前は、今のような金属成形板(金属の板を瓦のような形に整形したもの)がございませんでしたので、金属の平板を一枚一枚加工して長方形や菱型の部材を作成し、それを使用して屋根を葺いていました。

 

今でも篠山市や三田市、その他多くの地域に様々な金属板で覆われた茅葺屋根の民家が多数存在していますので、皆様もよく見かけられていることかと思います。

 

ただ、工事現場はめっきり少なくなったため、金属の下に元の茅葺屋根が残っていることをご存じないかたも多くなってきていますね。

 

最近、この金属板で葺かれた屋根を撤去して元の茅葺屋根の姿に戻そうとされる取り組みもあるようです。

 

一番の課題は、屋根の材料となる茅の入手と職人さんの確保ですが、それらが可能となれば昔の美しい里山景観を取り戻すことも可能かもわかりませんね。とてもいい取り組みだと思います。

 

弊社としては、その逆になるお仕事を長年させていていただいてきたわけですが、金属板で茅葺屋根を覆ってきたからこそ、今も数百件に及ぶ古民家をこのふるさとに残し続けてこれたし、景観としてもそれほど酷い景観になったわけではなく、屋根の形状、色彩においても里山の景観形成に少なからず寄与してきたのではないかと考えております。

 

さて、今回は、長年茅葺き屋根を維持されてきた貴重なお宅だったわけですが、今後も引き続き今のお住まいに住み続けるための措置として、金属成形板による屋根葺工事を決断されたのでした。

 

この工事によって美しい茅葺屋根がひとつ姿を消すわけですが、それは決してこのふるさとから消滅したわけではなく、将来に引き継がれる資産として、建物そのものとともに温存されるということになります。

 

今日現在、下地の木組みを行っている状況ですが、あと数日で下地はほぼ完了し、金属成形板による屋根葺工事が開始される予定です。

 

ちなみにこの下地工事の出来がわるいと、屋根が変形したりする他、台風などの強風時に屋根ごと吹き飛ぶという大変な事態になったりします。

 

幸い弊社では数十年間に一度もそのような事故はございませんが、他社で施工された屋根が吹き飛んだ後の修理、葺き替え工事を何度もさせていただいたことがございますので、少なからず危険性はあるようです。

 

費用が安いにこしたことはないのですが、このような萱葺屋根に対する工事を経験したことのない業者さんなどが施工される場合もあるようで、できれば実績等の確認をされたほうがいいかと思います。

 

何事も基本、基礎が大切なのは、言うまでもないということです。

 

周囲の田んぼでは田植えも終わり、水面がキラキラと夕日に照らされて美しく輝いていました。

この美しいふるさとの景観がこれからも末永く維持継承されていくことを期待しています。

 

 

*草葺安全屋根改修工事:弊社では茅葺屋根に金属板の屋根を覆う形で施工させていただく工事をこのように呼んできましたが、とくに一般的な名称ではないだろうと思われます。

 

*金属成形板:現在弊社では、ルーフィックスというガルバリュウム鋼板を基材として整形した製品をお勧めしております。塗装の仕様によりメーカー20年保証品がございます。他に少しお高くなりますが、お寺や一部の住宅でも銅板を基材とした成形板も使用する場合がございます。

 

 

茅葺き屋根の改修、葺替工事、その他一般住宅の屋根に関することも、お気軽にお問い合わせください。

中川住研三田営業所 TEL.079-568-0375 または、お問い合わせフォームから。

篠山市、三田市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。