草葺安全屋根改修工事のながれ‐その1

茅葺屋根_01

今回は、草葺安全屋根改修工事のおおまかな流れをご紹介したいと思います。

 

弊社で使っている草葺安全屋根という言葉は、その文字の表す通り、茅などで葺かれた屋根を火災などに強い安全な屋根にするという意味があります。

 

私は時代的に詳しくは知らないのですが、弊社がこのような金属板で茅葺の屋根を覆う工事をはじめたころ、田畑や庭先で草木を焼却することも多く、お風呂や台所でも火を使っていましたし、また近隣で火災が発生した際には、その火の子が飛んできて茅葺の屋根に火が飛び移って火災になるということが多くあったようです。

 

 

今では、茅葺屋根の家そのものが数少なくなりましたし、家の内外で火を使うことも少なくなってきたので、火災の心配は昔ほどではないのかもわかりませんが、やはり乾燥した季節だと屋根に火が飛び移る心配はあるでしょうね。

 

そんな、火に対して金属葺きの屋根で覆うことから火災に強くなるという意味を込めて、「安全」という言葉を使うようになったのではないかと思うのですが、どうなんでしょうか?

 

さて、その後、茅葺屋根そのものを維持していくのが、材料の確保、職人の確保のなどの問題から難しくなるとともに、時代の流れで住まいの形式も変わってきたりして、この草葺安全屋根の工事が多く行わるようになりました。

 

屋根だけではなく、家の中も大きく改修されて、特に台所やお風呂が劇的に変わっていきましたね。

 

弊社でも篠山市、三田市、その他西脇市、三木市、小野市、神戸市、川西市などから遠くは滋賀県でも多くの屋根工事をさせていただいておりました。

 

近年では、本当の茅葺屋根からの工事は年に数軒にとどまり、減っていくばかりです。あとは葺替やメンテナンスが中心になっています。ただ、大きな台風が来た時などは、やはり施工がわるい屋根だと飛んでしまうことがあったりで、その修理というのもあったりします。

 

前にも書いたことがあるのですが、見た目は同じでも下地、構造などの目に見えない部分が違うのは、今建てられている家などでも言えることで、そこがダメだといくら安く、綺麗に工事されていても、全く意味がありません。

 

篠山市や三田市などでも、台風時に屋根の形のまま、または屋根面が1面、2面と剥がされて吹き飛んだ状態を何度も見てきました。言葉はわるいですが、本当に笑えるほど、いやどうやったらこんなに綺麗に飛ぶのかと思えるほど、毎回唖然としてしまうほどです。

 

少し前置きが長くなりましたが、最初に掲載させていただいた写真は、神戸市で工事をさせていただいたお住まいの工事前の写真です。

 

長年茅葺屋根を大切に維持管理されてきましたが、そろそろ限界ということで、屋根工事をさせてただきました。

 

よく見る金属葺きの屋根の下に萱葺屋根が隠れていることを知らない人が多くなった今、ごくごく簡単にその流れを紹介させていただこと思います。

 

つづく。

 

 

草葺安全屋根改修工事はもちろん、その他の屋根の葺替、改修などに関するお問い合わせも遠慮なくお問い合わせください。

中川住研三田営業所 TEL.079-568-0375 まで。

篠山市、三田市、西脇市、加東市周辺のお客様の場合、比較的に早めにお伺いすることが可能です。